Amazon事業者必見!JANコード、SKUコード、商品コードの違いとその戦略的活用法

Amazonについて

Amazonでの商品登録の際に入力する項目のなかには、さまざまなコードがあります。初心者の方にとっては分かりにくく、EC運営は難しいと感じてしまうポイントのひとつかもしれません。それぞれのコードの意味や役割、使い方をひとつひとつ確認していきましょう。

ネットショップで用いられるさまざまなコード

私たちは普段の日常生活のなかでさまざまな商品を目にします。例えば、コンビニの店頭であるお菓子の新商品を見かけたとします。数日後に似たものをスーパーマーケットで見た場合、コンビニで見かけたものと同じ商品であるかどうかは、パッケージの見た目・商品の特徴・おおよその価格などから総合的に判断します。

ネットショップを運営する場合、商品の識別にはコードを用います。商品名や写真だけで判断すると、Aという商品の在庫を追加するつもりで誤ってそれに似たBという商品の在庫を追加してしまった、というようなミスを起こしやすくなります。こうした問題を防ぐためには、コードを使って明確に商品を識別する必要があります。

同じような仕組みは社会のさまざまな場面で見られます。例えば、企業では社員に社員番号を与えている場合が多いです。社員番号によって社員を識別すれば、同姓同名であったり風貌が似ている社員がいたとしても、システム上でうっかり取り違えるということが起きにくくなります。また、労務管理システムや給与管理システムといった複数のシステム間でデータを突き合わせる場合に効率がアップします。

ネットショップで商品の識別によく用いられるコードには「JANコード」「商品コード」「SKUコード」があります。それぞれ、異なった意味や役割があります。

JANコードとは

JANコードとは、一般的に市販されている商品のバーコード部分に書かれているコードです。

日本ではJANコード(Japanese Article Numberの略)と呼ばれますが、Amazonの管理画面等では「GTIN」「EAN」と表記されている場合が多いです。GTINはGlobal Trade Item Numberの略、EANはEuropean Article Numberの略で、簡単にいえば海外での呼び方です。Amazonの「GTIN」または「EAN」という入力項目にはJANコードを入力するものと考えてください。

JANコードは規格が定められており、好き勝手に設定することはできません。商品にJANコードを設定するためには、JANコードの一部となるGS1事業者コードを所定の手続きに則って取得する必要があります。詳しくは、過去記事「Amazon出品の為のJANコード(GTIN)取得方法とは」をご覧ください。

JANコードは、「GS1事業者コード」「商品アイテムコード」「チェックデジット」の3つの要素で構成されています。Amazonのシステム上で商品を識別するのはもちろん、物流でのピッキングや検品・POSレジとの連携をスムーズにするためにも重要な役割を果たします。

Amazonでは、商品の識別には基本的にJANコードが用いられます。一部の例外を除き、新規出品時にはJANコードが必要になります。

AmazonにおけるJANコードの役割

① 商品の一意性の確保

  • JANコードやEANコードは、商品を一意に識別するために使用されます。
  • 同じ商品が複数の出品者によって販売される場合でも、JANコードを基準にして商品ページが統合されます。これにより、購入者が同じ商品を複数のページで探す必要がなくなります。

② 在庫管理の効率化

  • Amazonの倉庫(FBA: Fulfillment by Amazon)では、JANコードを使って在庫を正確に管理します。
  • 商品が正確に識別されることで、誤配送や在庫ミスが減少します。

③ 消費者への信頼性向上

  • JANコードが登録された商品は公式の商品データベースと照合されるため、購入者はその商品の正当性や品質について安心感を得られます。
  • 偽物や模倣品の混入を防ぐ役割も果たします。

④ 商品情報の自動入力

  • JANコードを入力することで、自動的に商品名、メーカー名、仕様などの商品情報がAmazonの商品データベースから取得されます。これにより、出品者が手動で詳細情報を入力する手間が省けます。

AmazonにおけるJANの運用と考え方

Amazonが出品事業者に対してJAN/EANコードを強制する理由は、一貫した商品データベース管理と顧客体験向上、不正防止など、多岐にわたります。また、今後もEコマース市場全体で商品の透明性と信頼性への要求が高まる中、JAN/EANコードの重要性はさらに増していくと考えられます。また店舗さん側から見たJANコードでは、Amazonに合わせた出品が第一ルールとしてありそれに則った出品を基本的には強制させられる事に近い形になります。これは、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの他のモール形態とは基本的に異なっている為です。アマゾンへ新規に商品登録を行う事は、Amazonへ情報提供をして、Amazonカタログ(Asin)へ掲載してもらう為に行う物です。例えば自社商品をAmazonに出品するということは、GS1にてJANを取得し、その後自社のブランド登録或いはAmazonBrandRegistryに登録(ブランド申請)を行う事、すなわち自社サイト・自社店舗内に登録するのではなく、あくまでもアマゾンのカタログへ登録するという事になります。自社商品以外の一般的に販売されているようなJAN商品を積極的に登録するということは、他社の相乗りを促進しつつAmazonの商品登録を手伝っている事になります。自店舗の競争力やコスト・売上などを鑑みて積極的な登録が必要などうかも見極める必要があります。基本的にはAmazonにJANがある商品を新規で商品登録する必要がないのがアマゾンの魅力ともいえます。

商品コードとは

商品コードとは、ネットショップ運営者が商品を管理するために独自に設定するコードです。

JANコードと異なり、商品コードの設定には特にルールはありません。各ショップにおいて自由に設定することができます。

ただし、異なる商品に同じ商品コードを使い回すことはできないので注意が必要です。その場その場でなんとなく設定するのではなく、重複せずに商品コードを振っていけるような明確なルールを作っておきましょう。

複数のモールやカートでネットショップを展開する場合、複数店舗間で同期を取るために商品コードが重要な鍵となります。一部の在庫連携ツールでは商品コードが店舗ごとにバラバラであっても紐づけして連携できるものもありますが、できれば商品コードを統一しておくことによってツールの機能に依存しなくても連携できるようにしておくのが理想的です。

Amazonと他のモール・カートで連携する場合、「出品者SKU」の項目を使用するのが一般的です。

商品コードを設定するコツ

半角英数字のみを使用する

システムによって商品コードに使用できる文字種には違いがあります。あるシステムでは日本語の全角文字や半角の記号を使えたとしても、別のシステムでは使えない可能性があります。複数システムでの連携を視野に入れた場合、半角英数字のみで商品コードを設定したほうが安全です。

また、システムによっては英字の大文字と小文字を区別しないものもあります。大文字と小文字はどちらかに統一しておくほうがよいでしょう。

0で始まるコードは避ける

「00001234」のようなコードは、ExcelでCSVデータを開いた際に「1234」と冒頭のゼロが削除された形で表示されてしまい、思わぬミスの元となりやすいです。「A0001234」などのように、商品コードの冒頭が0以外の文字になるようなコード設計がおすすめです。

13桁程度を目安にする

商品コードは短すぎても長すぎても不便なので、JANコードの標準タイプの桁数である13桁程度を目安にするとよいでしょう。システムによって商品コードの文字数上限は異なりますが、ほとんどの場合、JANコードと同じ桁数であれば問題なく入力できます。

SKUコードとは

SKUとは、Stock Keeping Unitの略で、商品の在庫管理や受発注を行う際の最小の管理単位です。

ある商品について、色やサイズなどのバリエーションがある場合、それぞれのバリエーションのひとつひとつがSKUとなります。

例えば、あるシャンプーに「フローラル」と「シトラス」と「ハーバル」の3種類の香りがあった場合、1つの商品コードに3つのSKUが紐づいている状態となります。さらに、それぞれに「本体」と「詰替え用」があった場合、SKUは6つになります。

こちらは「オーガニックシャンプー」という商品に3つの香りのバリエーションが紐づいている例です。「親商品のSKU(商品管理番号)」という列に親商品のSKUがあり、「親子関係の指定」という列に「child」が入力されていることから、下の3行は上の1行の子であることが分かります。

Amazon事業者必見!JANコード、SKUコード、商品コードの違いとその戦略的活用法 まとめ

Amazonに出品する場合、商品を識別するためのさまざまなコードを避けては通れません。特に重要なのはJANコードで、原則としてJANコードのない商品はAmazonに出品することはできません。また、他のモール・カートと連携するうえでは商品コードが鍵になります。このほか、同一商品の色・サイズなどのバリエーションを表すSKUコードについても押さえておく必要があります。

AmazonのJANコードが無い場合などのJAN無しでの商品登録代行やノーブランドでの新規Amazon商品登録代行・その他、すでにAmazonにてブランド登録・製品コード免除申請済みの場合での大量Amazon商品登録代行などもアマゾン商品登録でお困りのことがあればお気軽にお声がけください。Amazonの商品登録外注 プロフェッショナルの商品登録センターがご対応させていただきます。長年の経験とシームレス化されたシステム化によって大量アマゾン商品登録においても対応ができます。また、元情報において、カタログや電子データ・自社データベース・PIMからの商品データベース出力など、データとなっている物であれば、データを統合しAmazonへの商品登録を強力に前に進める事ができます。